
健康なからだをつくるには、食事に含まれる栄養素のことを知っておかなければいけません。
健康なからだのための栄養素は5大栄養素といわれています。それぞれに、体を作る材料になったり、体を動かすエネルギーになったり、体の調子を調える役割があります。
今回は、そのことについて書いていきます。
3大栄養素と5大栄養素
3大栄養素
3大栄養素は、たんぱく質、炭水化物、脂質のこと。主に体を作ったり、動かしたりするエネルギーになる栄養素のこと。
5大栄養素
3大栄養素に、ビタミンとミネラルを加えた5つの栄養素のこと。ビタミンとミネラルは、主に体の調子を調える働きをする。
5大栄養素の働き
たんぱく質(アミノ酸)
たんぱく質は、筋肉・臓器・爪・髪などを作る材料となる非常に重要な栄養素。
たんぱく質は、20種類のアミノ酸から構成されていてアミノ酸の組み合わせや種類、量などによって働きが違います。なかでも、9種類のアミノ酸は必須アミノ酸と呼ばれ体内では合成できないため食事から摂取する必要があります。
1日の摂取量の基準は、成人男性で60グラム、成人女性で50グラムにとされています。
たんぱく質は1グラムで4キロカロリーのエネルギーになります。
たんぱく質の摂取量が少なすぎると、筋力の低下や免疫力の低下して病気になるリスクが高まります。
炭水化物(糖質、食物繊維)
炭水化物は、大きく分けるとエネルギー源となる糖質と消化吸収されずエネルギーにならない食物繊維に分けられます。
糖質にも種類があり種類によって働きが違います。
炭水化物は、1グラムで4キロカロリーのエネルギーになります。
1日の摂取量は、1日に摂取するエネルギーの50~65%ぐらいです。成人男性の場合、1日の摂取エネルギーを2600キロカロリーとすると、2600×0.5~0.65=1300~1690となり、炭水化物のエネルギーは1グラム4キロカロリーなので、1300~1690÷4=325~422.5グラムになります。成人女性は摂取エネルギーを2000キロカロリーとすると250~325グラムになります。
糖質の中でもブドウ糖は、脳の唯一のエネルギー源なので、不足すると脳に栄養が届かなくなって判断が鈍り、注意力が散漫になります。
脂質
脂質は、1グラムで9キロカロリーのエネルギーになり栄養素の中でも高いエネルギーを得ることができます。
脂質には種類があり、エネルギーになるもののほかに、ビタミンの吸収を助ける働きをするものもあります。
1日の摂取量は、1日に摂取するエネルギーの20~30%くらいです。成人男性の場合、摂取エネルギーを2600キロカロリーとすると、58~87グラムになります。成人女性は摂取エネルギーを2000キロカロリーとすると44~67グラムになります。
脂質の摂取量が足りないと、エネルギー不足で疲れやすくなったり、脂溶性のビタミンの吸収量も少なくなりビタミン不足になるおそれがあります。
ビタミン
ビタミンは、種類によって代謝調節作用や抗酸化作用などいろいろな作用があります。
水溶性と脂溶性のものがあります。水溶性ビタミンは摂取しすぎても水分に溶け出し、尿と一緒に体の外は排出されます。脂溶性ビタミンは体の外に排出されないので摂取しすぎると過剰症になる恐れがあります。
ミネラル
ミネラルは、骨や歯を作ったり、神経の伝達に関わったり細胞の働きをスムーズにするなど臓器や組織を円滑に働かせるために必要な栄養素です。
人のからだに必要なミネラルは、16種類とされていて、必須ミネラルと呼ばれています。主要ミネラル7種と微量ミネラル9種に分けられています。
ミネラルが不足するとからだに様々な不調が現れてきます。摂取しすぎても過敏症や中毒を起こす恐れがあります。
健康なからだを作る5大栄養素のはなし【まとめ】
- 3大栄養素は主にからだを作ったり動かすエネルギーのための栄養素
- ビタミン、ミネラルはからだの調子を整えたりするための栄養素
- それぞれの栄養素にいろいろな役割がある
脂質がビタミンの吸収を助けたりするようにそれぞれの栄養素がひとつだけでは役割を果たせないこともあります。5大栄養素をバランスよく取れる食事をこころがけたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました